マイホームを買うとき、避けて通れないのが「住宅ローン」です。
銀行ローン、ネット銀行ローン、そして住宅金融支援機構が関わる「フラット35」……ここまではよく耳にしますよね?

でも、最近じわじわと話題になっているのが「フラット50」です。

「え、50年ローン!? 人生終わるまで払い続けるの!?」と、最初は誰もがビックリします。

実はこの「フラット50」、うまく使えば家計にやさしい選択肢になることもあります。
しかし一方で、「知らずに借りると後悔する」危うい面もあるのです。

今回は、そんな「フラット50」を「フラット35」と比較しながら、メリット・デメリットを楽しく、でも本音で掘り下げていきましょう!

フラット35とは?

まずは定番中の定番、「フラット35」からおさらいをしてみましょう。

フラット35は、最長35年間の全期間固定金利ローンです。
つまり、「借りたときに決まった金利が、返し終わるまでずっと変わらない」という安心設計です。

これが人気の理由です。
将来、金利が上がっても返済額が一定なので、家計の見通しが立てやすいんですね。


【主な特徴】

・返済期間:15〜35年
・金利:全期間固定
・保証料、繰上返済は手数料なし
・自営業や非正規でも審査を通りやすい


いわば「住宅ローン界の安心タイプ」なのです。
じっくりマイホームを守りながら返したい人にピッタリな仕組みです。

フラット50とは?

さて、本題の「フラット50」を見てみましょう。

名前の通り、最長50年まで借りられる超ロングラン住宅ローンです。
つまり、20代で借りれば70代まで返済が続く計算なのです。

まさに“人生とともにあるローン”!

でも、実際は「孫にまでローンを残す」という話ではありません。
ざっくり言えば…「フラット35+延長15年」みたいな仕組みです。


たとえば、こんな感じです。

ローンタイプ最大返済期間主な特徴
フラット3535年全期間固定金利、王道
フラット5050年超長期固定、返済額が軽い

フラット50のメリット

まず、みんなが「おっ!」と思うのはここです。

最大のメリットは、毎月の返済額がグッと下がることです。
同じ金額を借りても、返済期間が長ければ月の支払いが小さくなるのは当然ですよね。


たとえば、3000万円を借りるケースを見てみましょう。

返済期間金利(例)毎月返済額(概算)
35年1.6%約93,000円
50年1.8%約73,000円


なんと、毎月2万円も安くなる!
この差は家計にとって大きいですよね。

特に子育て中の家庭や共働きで支出が多い世帯にとっては、「月2万円の余裕」はかなり魅力的です。

フラット50のデメリット

良いことばかりではありません。
ここが落とし穴です。

返済期間を長くした分、支払う利息が増えるのです。

先ほどと同じ条件で総支払額を比べてみると…

返済期間総支払額(概算)支払う利息
35年約3,900万円約900万円
50年約4,400万円約1,400万円


なんと、利息が約500万円も増えるのです!

つまり、「月々ラク」でも「トータルでは高い」のです。
これがフラット50の最大のデメリットです。

老後の返済問題

フラット50で多いのが、「60歳を過ぎても返済が残る」ケースです。

たとえば30歳で借りたら、完済は80歳。
「年金生活なのにローン払い?」という現実が待っています。

老後資金を削ってまでローンを返すのはかなり苦しいもの。
銀行は「返済負担率」で審査しますが、将来の年金収入までは保証してくれません。

また、50年ローンを組んだ家を途中で売る場合も注意が必要です。
ローン残高が家の売却額を上回る「オーバーローン」状態になりやすく、「売っても完済できない」というケースもあるのです。

フラット50が向いている人

では、どんな人ならフラット50をうまく使えるのでしょうか?


以下のようなケースでは「アリ」です。

・20代前半〜中盤でマイホームを買いたい
・共働きで今は余裕がないが、将来的に収入アップの見込みがある
・毎月の家計に余裕を持たせたい(教育費・貯蓄を優先したい)
・将来、繰上返済して早めに完済する計画がある

特に最後の「繰上返済前提」の使い方がポイントです。
50年フルで返すのではなく、「今は長く借りて、後で短くする」戦略が効果的です。

フラット50が向かない人

逆に、以下のような人は要注意です。

・40代以上で住宅を購入する人
・老後の生活資金に不安がある人
・貯蓄や投資より「とにかく家が最優先」の人
・金利が高いことに抵抗がある人

50年ローンを40代で組むと、完済は90歳近く。
もはや“終身ローン”状態です。

また、フラット50の金利はフラット35よりやや高めに設定されるため、借りるほど「利息地獄」になりやすい構造でもあります。

フラット35 vs フラット50 どっちを選ぶか?

ハッキリ言います。
個人的には……「安定志向ならフラット35、柔軟志向ならフラット50」をオススメします。

フラット35は「確実に返す」タイプ。
フラット50は「今を生きる」タイプ。

ただし、同じ「全期間固定金利」でも50年のほうが金利が高いので、長期的には損をする可能性が高いです。


結論として「フラット50は最初の数年を乗り切るための一時的な“家計ブースター”」として使うのが正解だと思います。

つまり……「借りて→安定したら→繰上返済で35年相当に短縮」が最も賢い活用法です。

将来の金利と住宅市場を考えると…

今の日本は超低金利時代ですが、永遠に続くわけではありません。
世界的に見れば、長期金利はじわじわ上がる傾向。

「金利上昇リスクを固定で防ぎたい」という意味では、フラット系は今でも魅力的です。
ただし、将来、家を売り替える・住み替える予定がある人には「50年の長さ」はむしろ足枷になります。

不動産市場も今後、人口減少で地方では値下がり傾向にあります。

「家を長く持つ=価値が上がる」時代ではないことも念頭に置きましょう。

まとめ

最後にもう一度整理しましょう。

【フラット50のメリット】
・毎月の返済が軽くなる
・若いうちに家を持てる
・繰上返済で調整できる柔軟さ


【フラット50のデメリット】
・総支払額が大幅に増える
・老後まで返済が続く
・売却時に残債が重くなるリスク


結論としてはこうです。

フラット50は計画的に使えば心強い味方です。でも何も考えずに使うと一生ローン地獄にもなります。

住宅ローンは“人生最大の借金”でありながら、“最も戦略が求められる投資”でもあります。

フラット35もフラット50も、結局は「自分の人生設計に合っているか」がすべてです。
年齢・収入・将来設計をしっかり見つめながら、「自分に合ったフラット」を選びましょう。

最後にもう一度

35年でも、50年でも、ローンを組むときに一番大事なのは“冷静な目”です。

「みんなが借りてるから」ではなく、「自分はどう返すのか?」を真剣に考えることが幸せなマイホーム生活の第一歩です。

そして、フラット50を選ぶときは必ず「繰上返済できる余力を残す」ことをお忘れなく!


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