ある日、住人が消えた。
※これはホラーではありません(笑)
「なんか最近…302号室の人、見ないな…」と思っていたら、ある日、ドアに貼られた大量の郵便物、止まった水道、電気、ガス、異臭…。
そして、ついに管理会社に一本の連絡が入る。
「302号室、誰も住んでないみたいなんですけど…」
そうです。
これは夜逃げ物件あるあるです。
「夜逃げ」はテレビドラマの中だけの話ではありません。
実際、意外と頻繁に起こっています。
では、そんな「夜逃げ」が発覚したとき、管理会社はどんな対応をしているのでしょうか?
今回はそのリアルな舞台裏を真面目(ちょっと面白く)に解説していきましょう。

そもそも夜逃げってどうやってわかるの?
夜逃げは基本的に誰も「夜逃げしました!」とは報告しません(笑)
ではどう発覚するのでしょうか?
<主な兆候>
・家賃の未納が1〜2ヶ月以上続く
・電話、メール、書面の督促は全てスルー
・郵便物が溜まり続けている
・隣人や他の住人から「最近見ない」との声
・室内からの異臭
「これは…夜逃げかも…?」と疑った時に管理会社はまず現地確認を行います。
「生きてる?死んでる?」
管理会社の最初の動きは「居住確認」です。
管理会社の担当者が現地に行き、ピンポンを鳴らしたり、ポストを見たり、ドア越しに声をかけたりします。
ちなみにこの時に勝手に部屋に入ることはできません。
管理会社は警察ではないので不法侵入になってしまうからです。
なので、まずは「居住確認 → 生存確認」が最優先となります。
(この時に最悪のケースを想定して、警察と連携することもあります!)
本当に夜逃げだった場合
「連絡もつかないし、荷物もなくなってる…。これは夜逃げだ!」となったら、いよいよ管理会社の処理モードがスタートします。
管理会社が最初に行うのは「大家さんへの報告」です。
「オーナーさん、302号室の件ですが……おそらく、夜逃げですね。」
この報告を受けたオーナーはだいたい2パターンの反応です。
①「うわ〜、またかよ…」←慣れてるオーナー
②「えっ!?警察呼ばなきゃダメですか!?」←初心者オーナー
ここからが地味だけど、とても大変な「夜逃げ物件の片付け」です。
残された部屋、どうするの?
夜逃げされた部屋は下記のような状態になっていることが多いです。
・家具や家電がそのまま残っている
・ゴミが山のようにある
・脱いだままの服が置いてある
・段ボールなどが山積み
・大量のカップラーメンの容器やピザの空き箱が放置
ここで気になるのが、「これらの物を勝手に処分できるのか?」ですが……これは捨てることができないのです。
たとえ家賃が滞納されていても、残された荷物は「本人の所有物」だからです。
無断で捨てると、逆に訴えられる可能性があります。
そのため管理会社は「明渡し請求」という法的手続きを取る必要があります。
法的手続きが超めんどくさい
夜逃げされた物件でも、所有物を勝手に処分するには裁判所の許可が必要です。
つまり「強制執行」や「占有解除」などの手続きを経て、はじめて部屋を空にできます。
<ざっくりした流れ>
①内容証明で督促 → 反応なし
②弁護士を通じて裁判所に「明渡訴訟」
③裁判所が「明渡命令」
④執行官が立ち会って、荷物を撤去(強制執行)
…と少なくとも3ヶ月〜半年かかります(笑)
その間、当然ですが家賃は入ってきません。
オーナーの心はどんどんすり減っていきます。
【実録】夜逃げ処理で起きた珍事件簿
ここで、実際にあった「夜逃げ物件・珍事件」をご紹介します。
◆ケース①~残された謎の遺書(未遂)~
部屋には誰もおらず、遺書のようなメモが残されていた。
警察が出動し、大捜索した結果……本人は新宿のネットカフェで元気に発見。
管理会社「なんで黙って出ていったのか…」
本人「ちょっとリセットしたかっただけです」
いや……それはこっちのセリフです……
◆ケース②~大量のゴミ屋敷~
夜逃げ後、室内に入ると、ゴミが天井近くまで積み上がっていた。
作業員がゴミを撤去するのに5日間、費用は80万円超え。
ゴミの中から現金10万円が出てきて、全員苦笑い。
「せめて…それ払って逃げてくれよ…」
◆ケース③~冷蔵庫に未知の生命体~
放置された冷蔵庫の中に、数ヶ月放置されたカレーの鍋&牛乳&卵。
鍋の蓋を開けた瞬間、作業員が倒れる。(マジですwww)
教訓:「放置された鍋の蓋は外で開けましょう」
夜逃げされたら管理会社は損をする?
夜逃げ物件の後処理には多大な手間・時間・コストがかかります。
・家賃滞納(回収困難)
・残置物処理(法的手続き&費用)
・室内清掃&原状回復(数十万円)
・次の入居者探し
つまり、管理会社にとっても痛い出来事なんです。
特に家賃保証会社に未加入だった場合はオーナー&管理会社の双方に大ダメージです。
夜逃げを未然に防ぐの防止策はあるのか?
完璧な対策はありませんが、以下は有効です。
・家賃保証会社の加入を義務付ける
・入居審査で収入、職歴、緊急連絡先を厳密に確認
・連帯保証人ではなく、保証会社を活用
・定期的に現地巡回(郵便の滞留や異変チェック)
また「入居者と良好な関係を築いておく」のも大事です。
トラブルや相談事があっても、信頼関係があれば連絡が取れる可能性があります。
まとめ
いかがでしたか?
夜逃げは決して珍しい話ではなく、どんな物件でも起こりうる問題です。
管理会社にとっても、オーナーにとっても、かなり厄介なのです。
それでも法に則って粛々と処理していかなければならないのが現実です。
しかし、こうした裏側を知っておくことで不動産の本当の怖さと向き合うことができます。
そして何より……夜逃げは誰も得をしません。
「支払いがきつい…」「生活が苦しい…」と思ったら、まずは管理会社や行政などに相談しましょう。
逃げるより、話した方がずっと楽なはずです。
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